初心者さんで、セッターを目指す方。
もしくは、他のポジションだったけど、セッターに転向する方。
トスの上げ方についてお悩みでしょうか?
やってみると、まずは、トスが単なるオーバーパスと違うことに戸惑うと思います。
普通にセッターやっている方は、当たり前のことですが、セッターのトス(オーバー)は、ほぼ真横からくるカットを、相当な高さで上げるということです。
そのため、正確にボールの下に入らなければ、安定したトスにはなりません。
尚且つ、それができるようになったら、手のキャッチの位置が常に同じところで、レフト、センター、ライトへのトスが上げられるようになりたいですね。
セッターのトスの技術については、こちらの動画がわかりやすいです。
セッターは、司令塔です。
技術とは別に、気を付けることを何点がご紹介したいと思います。
- 自分のチームのアタッカーの状況を知っておく
上級者のチームでは、アタッカーが準備しているのが当たり前なのですが、ママさんバレーに限り、残念ながら、準備していないアタッカーさんが多いです。
トスを上げたら、そこにいなかった、とか、普通によくあることです。
アタッカーは常に準備しておく、も大事ですが、そこはアタッカーの回でお話させてもらうことにして、今回はセッター側でできること。
アタッカーがどこにいるのか、転んでいないか、ぼーっとしていないか、入る気があるのか、を、ボールが手の中に入る前までに、確認しておくと、無駄にボールが落ちることが防げます。
今、打てる状況にないアタッカーにトス上げてしまうのは、セッターの責任、とも言えるのです。
- 相手ブロッカーを見る
ボールから目を離すな、と言われるかとは思いますが、ボールから目を離すことも大切です。
セッターは特に、相手コートを確認することが必要です。
基本ができた次のセッターの仕事は、アタッカーに気持ちよく打ってもらうことです。
早々に、弱いブロッカー、低いブロッカーを見極めて、対する自チームのアタッカーに上げたり、その前の段階で、カットやブロックして戻れていないブロッカーがいるところに上げる、など、得点できやすいところに上げることが大事です。
通常は好きなところに上げたら良いのですが、ノーマークになり楽に点を取れそうな場面にも関わらず、二枚しっかり待っているところにわざわざ上げるのは、もったいないですね。
一番簡単なのは、前衛がサーブを打つ時に、前衛まで走って戻る場合です。
これなら、ボールが動いている時ではないので、前もって落ち着いて考えることができます。
高いゆっくりのサーブを打つサーバーでない限り、ほとんどの確率でブロックが未完成になる、もしくは間に合いません。
まずは、サーバーが前衛で、前衛まで戻る場合、から意識してみましょう。
- レシーバーに声をかける
できていないセッターさん多いです。
アタッカーさんが決めると盛り上がるし、みんながアタッカーに駆け寄ります。
もちろん、みんなで点を取れたことを喜ぶことも良いことです。
ただ、縁の下の力持ち的存在のレシーバーさんは、なかなか個人的に褒めてもらうことが少なくなります。
でも、レシーバーさんのカットがなければ、スパイク、そして得点はありえないのです。
上がって当たり前で、上がらない時だけ文句を言われるのでは、モチベーションも下がっていきます。
みんながアタッカーに目を向けている中、当たり前にいつもカットを運んでくれるレシーバーさんに一番に声をかけられるのは、セッターさんです。
ぜひ、「ナイスカットありがとー!」と声をかけましょう。
もちろん、スーパーレシーブで上がった時は、みんなで駆け寄ってバシバシ褒めましょう♪
なんて、甘い!と思われるかもしれませんが、それがママさんバレーだったりします。
- ツーアタックをする
ツーアタックですが、基本的には、乱れたカットをツーで返すのは、決定率が低いです。
なぜなら、相手もツーになるだろう、と予測ができるからです。
セッターなら、乱れたものは、よっぽどでない限り、トスにしたいですね。
ジャンプしたり、ネットを使ったり(9人制)して、なんとかトスにしましょう。
その上で、ツーアタックをするタイミングは、超ナイスカットの時と、ラリー中、そして、相手が乱れて、必死で3つ目をチャンスボールで返してきた後です。
ラリー中は、3回程度ラリーが続いた後、フォーメーションが乱れ始めた時が狙い目です。
ちなみに、試合開始1発目のツーも決定率は高いですが、なんとなく不穏な空気が流れるのでお勧めしません(笑)
- リズムを変えたトスを上げる
意識しているのかいないのかわかりませんが、レフト→センター→ライトの順番で平等にトスを上げる優しいセッターさんがいます。
が、残念ながら、相手ブロッカーには読まれやすいですよね。
リズムを変えてトスを上げると、アタッカー全員の決定力があがります。
簡単なお勧めは、同じアタッカーに2度、もしくは3度、続けて上げることです。
エースじゃなくても構いません。
そうすることで、少なくとも、レフト→センター→ライトの順番は崩せます。
次に、レフト→センターではなく、レフト→ライトとか、ライト→センターを絡めると
順番が読まれにくくなります。
リズムを変えても、最終的に平等に上げることはできますので、ぜひ意識してみてくださいね。
ただし、試合に勝とうと思ったら、勝負所では、平等ではなく、その時決定率の高いアタッカーに勝負してもらう、ということが往々にしてあります。
トスの上げ方ですが、技術的なところではなく、戦略的には、それぞれお持ちのスタンスもあるかと思います。
ここに上げた以外の方法で考えて上げている方は、それはそれで構いません。
何も考えたことがなかった、という方は、良かったら、一つの作戦として試してみてくださいね。
考えることにより、また新たな戦略を思いついたり、逆に、相手セッターが何をしてくるか予測がつくようになります。